A:「すいませーん。」
B:「あ、いらっしゃい。」
A:「この辺りの物件探してるんですけど、良い物件無いですかね?」
B:「ありますあります。うちは取り扱い物件の数では他所に負けない自信ありますから!」
A:「それは頼もしいですねー。」
B:「で、どのような物件をお探しで?」
A:「えーとね、まず今まで住んでいた所が結構狭くて、壁も薄かったりなんかしてて、よく隣の音とかが聴こえてきちゃうのとかが嫌だったんで、静かな所が良いですね。」
B:「静かな所が良いんですね。じゃあ人里離れた所が良いですねー、っと。(メモする)」
A:「いやいや人里離れちゃうのは嫌ですよ。駅から近い方が良いです。ほら、このあたりは繁華街じゃないですか、だからその利便制は活かしたいんですよ。」
B:「あ、そうなんですか?それは聞いてなかったもんで、ごめんなさいね。」
A:「それでですね、駅に近い方が良いというのもあるんですけど、ぼくゴルフやってましてね、ゴルフの練習場が近いと嬉しいんですよねー。」
B:「ゴルフの練習場が近い方が良い、と。(メモする)うーん、あるかなぁ。」
A:「まあこれはあったらもうけもんかな、位で考えてたんで。」
B:「もう最悪ゴルフ練習場でもいいですね?」
A:「いや、それは住めないでしょ。寝てたらボール飛んで来ちゃったら嫌ですよ。」
B:「ゴルフ練習場に住むのはいや、と。(メモする)」
A:「そりゃそうでしょ。それもメモしますか?」
B:「えーとですねー、、、あ、これなんかどうですかね?」
A:「お、ありましたか?」
B:「ゴルフ練習場も近くにありますよ。。。あー、、、」
A:「どうしたんですか?」
B:「いやー、ゴルフ練習場は近いんですけどね、ちょっと駅からありますねー。徒歩25分ですね。」
A:「結構遠いですねー」
B:「そうなんですがお客様、実はこの物件、ちょっと意識して頂いて、普段より早足で歩いて頂くと、もっと早く駅に着くんです!」
A:「どの物件でもそーでしょーが!出来ればもっと駅近いほうが良いんですけどねー。」
B:「そうですかー、、、あ、これなんかどうですか?ゴルフ練習場からはちょっと離れちゃいますけど、なんといってもこの広さ!」
A:「あ、広いのは良いですね。」
B:「ほら、部屋数も多くて、これならお客様のような大家族の方でも安心です!」
A:「ちょっと待って、なんですかその大家族決めつけは。独り暮らしの部屋を探してるんです。」
B:「あ、そうだったんですか?すいません。独り暮らしという条件はまだお伺いしていなかったもので、、、、」
A:「だからってなんで大家族になるんですか。」
B:「うーん、じゃあ今度はこれ。これならどうですか?駅からも近いし、ゴルフ練習場もまあまあ近いです。」
A:「お、いいじゃないですか。」
B:「あー、ただ、まあこれは気にされる方もいるかもしれないのですが、部屋は少々狭くてですねー、」
A:「えー、狭いんですか?」
B:「人一人入れるかどうか、、、」
A:「どこが少々狭いなんですか!?それは嫌ですよ。」
B:「えーとえーと、じゃあこれ!これは駅からも近くてゴルフ練習場も近い。そして広いときたもんだ。」
A:「おー、それそれ!それを待ってたんですよー。」
B:「家賃50万になりますね。」
A:「たけーよ!あー、しまったー、そうだよね、言ってなかったもんね。家賃は10万以内でお願いしたいのよー。」
B:「あ、家賃高い系もダメでしたかー。じゃあこれ!今度こそ条件ピッタリ!」
A:「あるんじゃないですかー」
B:「エキチカです!」
A:「そうそう、やっぱり駅から近くないとね!」
B:「いや、そうじゃなくて駅の地下です。」
A:「住めんの!それ!?」
B:「まあ工夫して組み立てていただければ、、、」
A:「「組立てていただければ」じゃねーよ!間取り見るまでもなく家じゃねーわそれ。」
B:「あああ、じゃあこれ!駅の近くの人ん家の屋根の上!」
A:「無理でしょーよー!何?やっぱり屋根は斜めだと安心して眠れるね、って落ちちゃうわ!」
B:「じゃあ、じゃあ、この家のこの部分にきゅーーっと入ってー、」
A:「もう意味わかんないでしょそれ!」
B:「ごめんなさいごめんなさい!今度こそ大丈夫!ほらこれ(間取り図)見てくださいよ、ちゃんと広くて駅からも近い。家賃も9万円!これでどうですか!?」
A:「おー、完璧じゃないですかー。・・・ん?この風呂場の所に書いてある「B」ってなんですか?」
B:「あ、バンカーです。」
A:「ここでゴルフ要素かよ!砂風呂なの!?なんなんですかさっきからもー。これも嫌ですよ!」
B:「えー、注文多すぎじゃないですかー?」
A:「普通の事言ってるよ!?、、、しかしよくまあそんな変な物件ばかり扱ってますね。」
B:「うちは取り扱い物件数には自信ありますからね(誇らしげに)」
A:「誉めてねーよ!」